久しぶりの更新になります。
今回から数回に分けて、”if”についての解説を書いていこうと思っています。
一口に”if”と言っても、使い方次第で色々なニュアンスや意味に変化させることができます。
第1回目では、高校英語の文法でも習う「仮定法」についてです。
このブログでは、きっちりとした文法を解説していくつもりはないのですが、仮定法を使ったときのニュアンスの違いを理解するために簡単に書いていきます。
まず、基本の仮定法過去と呼ばれるものです。
まずは例文。
“If I had money, I would (could) buy it.
「もしもお金があれば、それを買ったのに。(買えたのに)」
さて、この例文を見ると、主語 “I” の後の動詞”have”が”had”、後半の文の助動詞”will”が”would”が過去形になっていますね。
このように現在の事実の逆のときや、願望を表すときには、英語では現在のことでも過去形を用いて表します。
だから仮定法過去と呼ばれているのですね。
まぁ、文法上の名前など別にみっちりと暗記することが大切ではないんですけどね。
日本語でちょっと考えてみましょう。
みなさんも、何か自分の買いたい憧れのものがありますか?
高級ブランド物のバッグ、良い車、日本製で質のよい楽器、などなど、自分が欲しいけど気軽には買えないものを思い描いてください。そのとき、どんな風に思いながら商品を眺めますか?
「ああ、お金があったならな」と思いませんか?
もちろん、「もっとお金があればな。。。」でも正しい日本語ですが、前者の方が気持ちが強い感じがしないでしょうか。
英語の仮定法過去は、現在の事実とは逆で、実際にはあり得ないという気持ちが含まれているのです。
つまり、「お金があれば、買ったのに。まぁ、そんなことあり得ないんだけど。」くらいのニュアンスがあるわけですね。
ちなみに、動詞はbe動詞でも使うことができます。
“If I were a pretty girl,I could go on a date with him.”
「自分がもっとかわいい女の子なら、彼とデートできたのに。。」
この文を言っている人は、彼のことが好きなモッサい男性だとしたらどうでしょうか。
a pretty girlというのは、現在の事実とはまったく逆になるわけです。
ちなみに、Iに対して使われるbe動詞 “am” の過去形は”was”ですが、仮定法過去では何故か”were”に変化します。
喋り英語では”was”と使われることもあるのですが日本語同様、英語でも喋り言葉では文法的に正しくはないものも使われるということですね。
おまけですが、10年以上前の某CMで使われていたフレーズですが、仮定法の学習の時によく目にする例文をもう一つ。
I wish I were a bird. 「もしも鳥だったいいのにな。」という意味ですね。このように”if”を用いずに願望を表すこともできるのですが、ここでも先に述べたように(be)動詞は過去形になります。 これを現在形で用いるという間違いは全然OK!ではないので気をつけてください。
実は仮定法過去に関連したもので、仮定法過去完了というイカツイ名前のものもあるのですが、そこまで踏み込んで書き始めてしまうとブログの指針を違って来てしまうので、文法解説に特化した方の記事なり参考書なりをご参照ください。
それでは、今回のまとめです。
“if”を使って現在の事実と逆を表すときや願望を表す時には、If S(主語)動詞の過去形, S 助動詞の過去形〜.という仮定法過去のパターンになります。
次回は、事実とは違うのだけれども可能性として起こりうるときなどのifの用法についての解説です。
see ya !